椅子の脚に着目して、圧縮強度や座屈について考えます。剛性の問題も加えておきました。
イロモノ
考えるための手掛かり
ここでは単純に4本の脚に均等に力がかあるものとみなします。
体重を4で割れば、1本の脚に生じる圧縮力の大きさが分かります。
その圧縮力を断面積で割ると応力度が求まります。
求めた応力度を圧縮強度と比べてみましょう。
モノクロ
考えるための手掛かり
圧縮力が加わる材料が細長くなると座屈する可能性があります。
単なる圧縮応力度ではなく、座屈荷重について考える必要があります。
オイラー座屈の式を利用しましょう。
座屈長さの捉え方によって答えの数値が大きく異なります。
ここでは脚の上端が固定されている片持形式とするのが妥当ではないかと思います。
イロモノ
考えるための手掛かり
座り心地を無視して椅子の脚をどこまで長くすることができるかどうかを検討すること実際にはないかもしれません。
ここでは練習問題として、考えてみたいと思います。座屈荷重の式から、座屈長さの上限を求めてみてください。
モノクロ
考えるための手掛かり
材料の硬さの目安となるヤング係数Eと断面積Aを掛け算したEAをのび剛性と呼びます。
縮む場合も同様で、のび剛性は伸び縮みのしにくさの目安となります。
応力度とひずみ度の関係を示す構成則が要となる式です。
椅子の脚の仕様を決める際には、座面との接合部、脚の間の補強材、そして見た目など、さまざまなことがらについて検討する必要があります。
答え合わせは構造力学の授業にて・・・