「しくみをみよう」構造目線

『成』なすこと , デザイン力学ノート , 構造教材

デザイン力学ノート016「曲げ応力度」

曲げられる材料の断面には、曲げモーメントが生じている。

材の途中を仮に切断したとイメージして、
その切断面でどのような力の負担が生じているかを考える。

その時、
曲がるカーブの外側は引っ張られて、内側は圧されている。
真ん中あたりは、あまり、引っ張られも圧されてもいない。

棒状の材料の曲がりにくさは、断面の形に影響される。
断面の形状から計算できる曲がりにくさの目安のことを
断面2次モーメントと呼んでいる。

この断面2次モーメントの大きさは、
同じ断面の材料であっても、
縦長の断面にするか、横長の断面にするかによって、
大きく異なる。
縦長の断面にした方が、より曲がりにくくなる。

曲げる力の負担としては、
一番外側と一番内側に大きな応力度が生じる。
そのため、最大の曲げ応力度を計算する際には、
一番外側、一番内側の値を求めれば良い。

断面2次モーメントを
梁のせいの半分の長さで割ったものを
断面係数と呼んでいる。

曲げモーメントを断面係数で割ると、
最大の曲げ応力度が計算できる。

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