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増補 虚構という責任

増補 虚構という責任

小坂井敏晶 ちくま学芸文庫

はたして人は自由にものを考えて行動しているのだろうか?
この疑問と向き合わせてくれる本だと感じました。

因果律について考えさせられます。
普遍性と虚構性について考えさせてくれます。
突き詰めて考えていくと責任何か?という疑問にも向き合えます。
ワクワクしながら読める一冊です。

この本の面白い点は、出典が多いことと、補考があることです。
数多くの人々の論考をすくい取りながら筆者自らの考えを浮き彫りにしています。
そして、新たに加えられている「補考 近代の現在」で、さらに核心に至ります。

「正しい社会の形はいつになっても、誰にもわからない。」
「一つの虚構が消えても、他の虚構が必ず生まれる。」
ものを考えるにあたっての立ち位置を疑えと教えてくれているように感じます。

読みやすい文章でことの本質を突いている名著です。

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