原子力発電所を稼働させると核のゴミが出る
高レベル放射線廃棄物
放射線が出るので適当に捨てるわけにはいかない
出る放射線のレベルが低くなるまで安全に保管しなければならない
安全になるまでにはどれぐらいの時間がかかるのだろうか?
10万年
10万年?
そう10万年
それまで安全に保管し続けないといけないってこと?
そういうこと
そんな終末、あまりにも遠すぎて見通せない。
でもすでに核のゴミはある
すでに原子力発電所を動かし続けてきたからね
すでにある核のゴミをどうするか?この国では決まっていない
決まっていない?
そう、今のところ確定していない。
で、どうするの?
どうすればいい?
10万年後がどうなるかなんて予想がつかない
10万年後がどうなろうと知ったことじゃない?
それまでに大きな事故が起こればその時点で終末を迎えることもあるかもしれない
それに対して誰も責任の取りようがない
責任の取りようがないことへの対応が迫られている
その対応をすでに迫られている
すでに後戻りできないことになっているということ
一歩踏み出したのだから、そのまま進めばいいという話ではない
責任の取りようがないので もう進んでいっちゃえばいいという考え方もありそう?
これは 多分 想定し得ない終末の話
終末をイメージできないことの恐ろしさがこの話にはある
予想をはるかに超えることを予想することはできない
人はそもそも終末のあることにしか向き合えない
永遠の話とは向き合えない
すでにある核のゴミの話など 誰しもがなかったことにしたいよね
まったく消える可能性がないのにね
面倒な話ではあるけれど 消せないものと向き合うしかない
永遠なるものと向き合えるだろうか?
参考文献
核のゴミをどうするか もう一つの原発問題
今田高俊・寿楽浩太・中澤高師
岩波ジュニア新書 967
2023 岩波書店