音楽の楽曲にはサビがある
おそらく盛り上がりを演出する部分
AサビとかBサビとか呼ばれて複数あったりもする
楽曲には何らかの盛り上がりがあるってことだろうね
交響曲なんかだと第1楽章から始まって最終楽章に向かっていく
その中で主題となるメロディーが繰り返されたりもする
そして最終楽章での盛り上がりにつながって行ったりもする
でもサビがない曲もある
サビどころが無音の楽曲もある
無音?
ほぼ無音
それで音楽?
John Cage(ジョン・ケージ)の4’33” (4分33秒)
タイトルが4分33秒?
指揮者もオーケストラの演者も観客もいる中で、4分33秒間まったく演奏されないという曲
その曲は演奏されたことがあるのだろうか?
演奏されない状況でも無音にはならない。
何かしらの音がする
そう その微かな音を鑑賞する
サビなるものはまったくない
で この曲のタイトルが面白い
無音の曲だから「無」とか「静寂」とかでも良かったのかもしれない
でも 曲の時間がタイトルになっている
何で4分33秒なのだろうか
録音された当時のSPレコードに収録される長さが4分半ぐらいだったからと言われている
その長さをそのままタイトルにしただけのことか
時間で区切るということそのものに意味がありそうな気がする
もっと本質的な意味があるのだろうか
音楽の楽曲というものが、そもそも時間を切り取るもの
永遠に終わりなく続く楽曲はおそらくない
楽曲には必ず終わりがある
終末
楽曲の終末のデザイン
そう考えると楽曲をどう締めくくるかって 結構悩ましい
音量が小さくなって フェードしていくような曲もたくさんある
それって 何となく終わらせてしまう手法のように思える
楽曲が時間を切り取るものだとすると
その最初と最後はかなり重要
楽曲の鑑賞は その楽曲の時間と向き合うこと
そうすると曲の初めだけ聴いて飛ばしていくなんてことは邪道かもね
時間と向き合うことの楽しみを放棄しているのかもしれない
楽曲を鑑賞することと 自然の音を楽しむことの境界線があいまいな気がしてきた
John Cage(ジョン・ケージ)の4’33” (4分33秒)聴いてみる?
動画サイトでも観られるよね
散歩しながら周りの音と向き合う方が楽しめるかもよ
参考文献
ジョン・ケージ 作曲家の告白
大西穣 訳 アルテスパブリッシング 2019