WEBサイトで何を伝えるか? 【島と辰③】

あれやこれやと

島と辰は、匠と同じ専門学校の卒業生で2人は同級生、匠は彼らの3年先輩である。
学年が離れていたため、在学中には2人と匠との交流はあまりなかった。
3人とも40歳を超えて、50歳に近づきつつある年齢である。

店主:匠
店主:匠

SNSの情報発信とか積極的にやってる

客A:島
客A:島

カミさんが発信してくれることになっていて、お施主さんの了解を取りながら、その都度いろいろなことを公開してますよ。発信することでお客さんも喜んでくれていたりしますよ。

店主:匠
店主:匠

俺なんかは、一応WEBサイトはあるものの、そんなに積極的に使っている感じじゃないなあ。辰は、どうなの?

客B:辰
客B:辰

この間、WEBサイトの広告のセミナーみたいなのに顔を出したんですけど、

結局関わらないことにしましたよ。

客A:島
客A:島

関わらないってどういうこと?

客B:辰
客B:辰

その会社は、複数の有名人と契約していて、WEBサイトのトップページにどの有名人の顔を載せますか?って聞かれたんだよね。

店主:匠
店主:匠

有名人の顔で売ろうっていうことかあ。

客B:辰
客B:辰

そうなんですよ。

でも、その顔で判断して、頼みたいっていうお客さんが来たところで、それじゃあ、うちの仕事をどれだけ分かってますか?ってことになりますよね。

客A:島
客A:島

やっぱり、仕事振りを知ってもらった上でないと請けられないよね。

客B:辰
客B:辰

なので、これは違うなって思って、関わらないことにしました。

店主:匠
店主:匠

イメージだけで頼みに来られても困るよね。

客B:辰
客B:辰

その有名人のイメージが良いから、頼みますって言われても、なんだそれって感じでしょ。

店主:匠
店主:匠

一応情報を載せてるだけのWEBサイトを見た人から、たまに仕事を打診されることもあるけれど、なんとなく思い通りになるとだけ思って頼みに来る人には、実際に会って現場も見てもらって判断してもらうようにしているよ。そうすると、イメージで想像していたのとは違いましたということで、仕事につながらないケースも結構あるね。

客A:島
客A:島

実際のことがどれだけ伝わるかってことが大事で、ただ雰囲気だけいいように伝えても、お互いが納得のいく形にはなっていかないですよね。

客B:辰
客B:辰

知られなければ仕事は取れないけど、そのきっかけを有名人のイメージに求めるっていうのがしっくりきませんね。

店主:匠
店主:匠

でも、世の中のCMって、ほとんどがそんな感じなんじゃない?

土曜の夜、ケヤキの一枚板のカウンター越しの対話はまだまだ続く。

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