まずはじめに「体-相-用 構造デザイン概念モデル」の説明からの投稿開始宣言(2024.10.7)
建築の構造関連の授業科目を担当しながら「構造とは何ぞや?」という問いに自ら向き合う中で、この概念モデルを用いればさまざまなことがらがうまく説明できると考えている。このモデルは3つの層で成り立たせており、その真ん中の層の「相」を目にみえる実体あるものとしている。
さまざまな材料をどのように組み合わせていくかということを考えて構造物はつくりあげられる。ただし、これまでなかった形のものをつくろうとする場合には、つくって失敗して仕方ないものとするのでなければ、あらかじめ大丈夫そうであることの確認をしておくことが必要になる。その際、構造物に加わる力であるさまざまな荷重に対して力学的な知見によって、その確認をする。この原理原則にしたがって考えることを「体」の層として位置づける。
原理原則にしたがって考える「体」、実体あるものを構築していく「相」、この二つの層の両方について同時かもしくは往き来しつつ思考を重ねて、最終的にデザインされたものがつくりあげられる。それが最上層の「用」に相当するものと考える。最上層からながめると「荷重」「材料」「力学」「構法」の4つが配置された様相となるが、この中央の柱に位置する空白部分を意味することばとして「構造」を割り当てることにする。
この体-相-用 構造デザイン概念モデルは、建築の構造において「構造とは何ぞや?」という自らの問いかけに応えうるものとして考案したものであるが、さまざまなものごとを捉えようとしたときに、このモデルを当てはめて考えると思考が整理されることを実感してきた。さらにこのごろ、より拡張させてデザインという行為のあり方そのものについても、このモデルに対応させて考えることによって、これからのデザインのありようを提示できるのではないかと考えている。
「体」の材料を単に建築構造の材料と捉えるのではなく、世の中に存在するものすべてのものと対照させることによって、その拡張させた思考実験を行うことができる。この夏の期間中に、このことを取りまとめようと試みたがなかなかうまくまとまらないまま秋を迎えてしまった。
まとめることを一旦あきらめることにして、思いつくまま考えていることを(おそらく週1回程度)このサイト上に書き記していくことにする。「うけとめていく」デザインで、タグ付けして投稿していくことにする。
「うけとめていく」べき、社会的共通資本
すべての存在価値を「うけとめていく」デザイン
※「うけとめていく」デザインを英語に翻訳(2024.11.2)
AIの力を少し借りつつもネイティブスピーカーの先生にアドバイスをいただき、
「うけとめていく」デザインを英語では次のように言い表すことにしました。
Design that embraces the way things are