「しくみをみよう」構造目線

構造力学の教科書 第1回 力 加速度 重量

力と矢印

力の属性として、大きさと向きがある。矢印という記号を用いれば、その2つを同時に表すことができる。
https://youtu.be/bUBB-PuRjM4
音読さんでナレーションを加えた動画はこちら→https://youtu.be/cFclCCa5qP4

ナレーションのない動画の補足

■大きい力、小さい力、力の属性には大きさがある。
力を矢印で表すとき、矢印の長さを力の大きさに対応させて示すことができる。
■右向き、左向き、上向き、下向きなど、力の属性には向きもある。
力を矢印で表すとき、矢印の向きで力の向きを示すことができる。
■力が加わる点を作用点と呼ぶ。
力が加わる方向を示す線を作用線と呼ぶ。

解説

ベクトルという考え方を使えば、大きさと向きを同時に示すことができる。
大きさのみで表されるものをスカラー量と呼ぶ。
その違いを明確にするためにベクトルの記号に→をつけて示すことがある。

向きと方向の言葉の使い分けを混同しがちだが、その違いは意識しておいた方が良い。
日常的にも、上向き、下向きと、上下方向で、明らかに使い分けている。
方向という言葉を使って向きを示そうとするときは、
正の方向、負の方向というように、プラスマイナスを付け加えたりする。

力と加速度

いわゆるニュートンの法則について解説する。
この基礎知識は、力について考えるために必要不可欠。

https://youtu.be/Ad80-kQtCQ4
音読さんでナレーションを加えた動画はこちら→https://youtu.be/Oc_ZzfetqTE

ナレーションのない動画の補足

■物体に力を加えるとその物体は一定の速度で動く。
その力を加え続けると速度は変化し続ける。
速度の変化の度合いを加速度と呼ぶ。
■加速度は力の大きさに比例する。
直進する場合には、加速度の向きは力の向きと同じになる。
■同じ力を加えても、加速度が異なる場合がある。
それは力が加えられる物体の質量の違いによる。
同じ力を加えても、質量が大きな物体は小さな物体に比べて加速度が小さくなる。

解説

2つの物体間で一方からの力が作用すると同時に、もう一方から反対向きの力が作用する。
2つの物体間で必ず起こることを作用反作用の法則と呼ばれている。
これもニュートンの運動の法則である。

Newton(1642-1727 江戸時代の前半)

参考文献

科学の歴史の流れを知ると、いろいろなアイデアを導くための思考回路が充実する。
かもしれない。

科学史・科学哲学入門 村上陽一郎 講談社学術文庫
重力と力学的世界 古典としての古典力学 上・下 ちくま学芸文庫

重量

地球上にあるものは、常に地球と引き合っている。
重力加速度と重量、質量との関係を解説する。
https://youtu.be/QFeg7nGcD1A
音読さんでナレーションを加えた動画はこちら→https://youtu.be/Jn33KCAZkrs

ナレーションのない動画の補足

■加速度と力は質量で関係づけられる。
この関係を示す式はニュートンの運動方程式と呼ばれている。
力を考える上で必要不可欠な関係式である。
■地球上のあらゆるものは、常に地球と引き合っている。
地球上のあらゆるものが重力加速度の影響を受けている。
よって、支えられるものがないと、あらゆるものは地球の中心に向かっていく。
支えられるものがあるから落ちることなく地球上に留まっている。
■そのものの質量に重力加速度を掛けたものが重量である。
いわゆる量りは、ものの重力を計測する道具である。
■力の単位はNで、ニュートンと読む。
このNは、Newtonの頭文字である。

解説

速度は距離を時間で割ったもので
単位は、距離を時間で割った形、たとえば m/sec
(sec:second,秒)
加速度は速度をさらに秒で割ったもので
単位は、たとえば m/sec2 (2は上付き添字)
メートル パー セカントの2乗と読んだりする。

演習

タマゴロウの質量が60kgであるとき、
その体重(重量)は60kgfとか60kg重と言い表せる。
それを慣例的にfや重をつけないで60kgとしている。
力の単位Nを体重にも用いることにすると
体重は、質量×重力加速度gで求められる。

タマゴロウの体重は何Nか?