ものの変形しやすさは、
材料の硬さと断面の形で決まる。
材料の硬さについては、
2倍硬い材料は2倍変形しにくくなる。
変形のしにくさは材料の硬さに比例する。
断面の形については、
どのような力に対する変形を考えるのか?
場合によって異なる。
引張や圧縮の軸力が加わる材の場合には、
その変形のしにくさは、断面積に比例する。
曲げられる材の場合には、
その変形のしにくさは、断面2次モーメントに比例する。
材料の硬さと断面積または断面2次モーメントを掛けた値を
剛性と呼ぶ。
材料の硬さを示す数値はヤング係数と呼ばれている。
ヤング係数をE
断面積をA
断面2次モーメントをI
で表すと
伸び縮みの変形のしにくさを表すのび剛性はEA
曲がりにくさを表す曲げ剛性はEIとなる。
のび剛性
曲げ剛性
細長い材料に圧縮力を加えた時に、
突然曲がる現象を座屈(オイラー座屈)と呼んでいる。
完全に中心を押すことができないので、
圧縮の力を加えているだけでも、材は曲がる。
この座屈現象が起きにくいかどうかは、
材の曲がりにくさと材の長さで決まる。
材の曲がりにくさは、曲げ剛性EIで決まる。
この時の断面2次モーメントIは、
断面が長方形などの場合には、
曲がりやすい方の断面2次モーメントである。
材の長さは、材の端部の留め方にも関係する。
留め方も考慮した上での長さを座屈長さと呼んでいる。
オイラー座屈