ぼうさいかるた

はじめに

タイトルの『ぼうさい』には
『望災』という漢字を当てることをイメージしています。
そもそも人は、
死という最大の災いに向かいながら生きています。
『望』の字は遠くをのぞむことを意味しますが、
避けることのできない死に向かうことを
『望災』と勝手に名づけることにします。
できれば避けたい災害に遭遇することを
想定して対処することも『望災』です。

災害にどう望むか?
老いとどう向き合うか?
今をどう生きるか?
自らの身のおき方を考える
ヒントになる言葉を並べてみました。

ひらがな七文字に『タマゴロウ』のイラストを加えた
『らくがき七文字』が、
いつの間にか1000点を超えました。(2017年時点)
その中から32点を選んで、
コメントをつけて並べました。
50音には満たない数ですが、
『あ』から初めて、
あいうえお順にページを並べてあります。
ストーリー仕立てではないので、
ふと開いたページの言葉で
何かを感じていただければ幸いです。

あすは またくる

とりあえず信じることができそうなのは
明日はまたくるということ
今日を迎えたのと同じように
明日を迎えられるであろうということ

そう思えないときは
先がないことへの覚悟を決めるしかない

明日が来ることを予感できるのなら
その明日の迎え方を常に考えておいたほうが良い

いまをいきれば

今生きていることは間違いない

その今がいつからいつまでのことを指すのか
ふと考えてみる

いつか起こるかもしれないことがらも
思いをはせれば、今のできごとになる
今というときを伸ばしていくと
持っている未来が広がっていく

うきあしだつな

何が起こるかわからないから不安
予想もしなかったことが起こったから不振
本当のことかどうか分からず不信

自分のよって立つところが不安定であると
次への一歩が踏み出せなくなる

しっかりと今、ここに立てば
その先に明日がある

えんがひろがる

ある出来事が起こる前から
ああして、こうして、こうなったというように
さまざまなことが、つながっている

これから先も
ああして、こうして、こうなっていくというように
さまざまなことが、つながっていく

今、していることが、そのまま縁のひとつになる

おこりうること

起こるかもしれないし
起こらないかもしれない

これから起こりうること
さまざまなつながりを意識して予想する

起こるべくして起こったと思えることなら
起こるまえに想像しておくだけで

想定したことがらとして対応できる

からだをほぐす

自分の体が思いのままにならないと
起こったことには対応できない

普段使わない筋肉は
いざというときにも動いてくれない

からだを動かして対応するために
身をやわらかくして、準備しておく

からだをほぐして、柔軟に対応する

きたみちたどる

何がどうなって、ここに来たのか
来た道たどって確かめる

来た道の先に、これからの道
来た道忘れて、この先はなく
来た道たどれば、この先見える

くぐりぬけゆく

タイミングをずらして
くぐりぬけて行く
ほんの少しずれただけで
起こりえたことが起こらなかったり
起こるはずなさそうなことが起こる

ほんの少しの時間のずれが
その先を大きく変える
ずれを演出できたとき
くぐりぬけて進むことができる

けむりのむこう

煙の向こうに祈りを捧げる

過去に向かって祈るのか
未来に向かって祈るのか
今の自分に祈るのか

自分の力ではどうすることもできない
どうすることもできなことに祈る

その祈りは無力ではなく
その祈りが今を支える

煙の向こうに祈りを捧げる

ここにつながる

何がどうなって、こうなったのか
突き詰めてみれば、ここにつながる

どうしようもないことは
どうしようもなさそうだけど
見方しだいで、工夫の余地が見えてくる

突き詰めて考えてみれば
どうしようもないと思われたことも
工夫次第で対処ができる

さきざきをよむ

この先何が起こるのか分からないからこそ
できる限り、予測する
これまでのこと、今あることから
さまざまなことを読み取る
読み取ったものと向き合って
さきざきを読む

過去を読み取り、形になるまえに、未来を読む

しぶとくねばる

だめかと思ったその先にも未来はある
目の前に未来がある限り
あきらめずに進む

しぶとく粘れば、次が見える
次が見えれば、その先へつながる
死ぬまで死なない
あきらめるのは、まだ早い

すべてつながる

過去にあったもの
それらがすべてつながって今がある

それらのどれひとつとして
消せるものはない

消せないからこそ向き合って
未来につなげるように過去を読み替える

今に生きる過去は、未来に生かせる過去になる

せおうやりがい

そもそも生きることそのものが面倒
であるとすれば
面倒そうなことがら
忘れておきたいことがら
それらを引き受けて対応していくことは
生きることそのもの

生きることに手を抜いて
楽しく生きられるはずはない
何かを背負うことで、喜びが得られる

そうじしてみた

身の回りを整える。
掃除してみる。
なにが必要で、なにが必要でないのか、
掃除をすると見えてくる。

抱えているもの
持っているもの
自分で分かっていれば、動きやすくなる。
いざというときのため、
身を軽くしておくことを心がける。

ただむきあって

どうしようもないこと
工夫の仕様もないこと
途方にくれてしまうこと
なんともならない場面では
ただ向き合って時を過ごす

時が経つだけで、場面が移る
どうしようもなかったことが
対処できそうな形に変化してくる

ちからをためる

ひたすら動いて疲れそうなら
とりあえず、じっとしてみる

じっとしていながらも
力を蓄える

時を待って
ためた力を一気に使う
動きそうになかったものが、動きはじめることになる

つみあげていく

ひとつひとつは大きくなくても
積み上げていくと
気づかぬうちに大きなものになる

毎日が積み重なって未来が形になっていく
ちょっとした工夫を積み重ねていくと
思いもよらぬ面白いものにたどり着く

てだてあるのか

手の施しようがなく
途方にくれることとなっても
その場面での手立てを探り続ける

できる限りのことを常に考える
手探りの中、手立てを見出す

手を掛けた先に、明日が来る

とおいさきみる

次の一歩
遠い先みて踏み出す
不安になると
すぐ目の前のことだけが気にかかる
でも
目先だけしかみないと
その先を見誤る
次の一歩が、さらにその次の一歩を生む
不安になったときこそ
遠い先みて、次なる一歩を踏み出す

ならべてみたら

大切なもの
大切だと思える順番に並べる
並べたことによって見えてくる
何が何でもとか
あれもこれもとか
かかえ過ぎると
にっちもさっちも行かなくなる
並べることができるものは
まずは並べてみてから、考える

にもつをへらす

どれだけのものを背負えるか
動くことを意識する

大きな荷物をかかえていては
すばやく動けず
間に合わなくなることもある

小さな荷物ですばやく動く
小さな荷物にしようとすれば
大事なものがみえてくる

ぬけだすために

やみくもに探したり
行き当たりばったりを繰り返しても
なかなか出口は見つからない

半歩、横にずれてみる
一歩、後ろに引いてみる

がんじがらめから抜け出すために
自分の立ち位置をかえることを
試みてみる

ねばりづよいか

強いか弱いかではなく
いざという時
最後まで頑張れるかどうかは
粘り強さで決まる

もうダメかと思われたところから
まだまだ粘れるかどうか
粘って耐えさえすれば
何とかなる

潔さではなく
諦めの悪さが必要な時がある

のりこえるかべ

目標に向かって進むとき
そこに乗り越える壁を感じるかもしれない

でも
あたりまえのように迎える毎日が
次の日への向かう進行途中であることに気づけば
日々、小さな壁を乗り越え続けていることに気づく

大きな壁をどう乗り越えるかというよりも
毎日の小さな壁を乗り越え続けていく方が
大きな力を産み出していくことになる。

はずせないこと

あれもこれもと
すべてを守ることは難しい

いざという時のことを考えて
外せないことは何なのか
普段から意識しておいた方がいい
そのことなしに
あれもこれもと思っていると
なにも残せないかもしれない

ひびみつづける

毎日のちょっとした変化は
日々、見続けていなければ気づかない

日々のほんの少しの積み重ねが
大きなかたまりを作っていく

この先
何かを成し遂げようとするために
毎日のちょっとした変化に
意識を払うことを心がける

ふみしめてゆく

なんとなく歩んでいても
目的地にはたどり着けない

思い通りに進めそうになくても
どこを通って
どこにどう向かうのか
自分で自分の地図を描く

足取りをふわふわさせることなく
自分で描いた地図の道を踏みしめて行く

へこたれないで

本当にどうしようもないのか
もう終わりなのか

命ある限りは諦めない

へこたれないで
と言い聞かせる

そう自分自身に
言い聞かせる

ほんとうのこと

本当のことが簡単に分かるのなら
誰も苦労はしない
簡単に分かれば楽に思えるかもしれないけれど
本当のことが簡単に分からないからこそ
面白い
そもそも
なぜ、生きているのかという理由すら分からない
分からないからこそ
悩みつつも生きることを楽しめる

またくりかえす

過去に起こったできことと
同じようなことがまた
起きるかもしれない

過去に起こったできごとを
記憶に残しておいた方がいい
記録に留めて生かした方がいい

でも
過去に起こったできごとと
まったく同じことが起こるものでもない
同じようなことが起きたとしても
同じではない
その違いに
起きる前から気づくのは難しい

みをかるくする

からだをほぐして
にもつをへらして
みをかるくすれば
いずれ、この先に
死へと向かう人生の旅も
心地よくなっていく
形ある自分自身から
生きている間は逃れられないけれど
身を軽くすれば
この先、軽やかに生きていける

むすびついてる

すべてのものは
結びついている
切り離したくとも切り離せない
未来も今と結びついている
この先のどうなるか分からないことも
今あることとつながっている

この先のどうなるか分からないことは
今はまだ分からない

分からないけれど結びついているので
結局のところ今どうするかを考えるしかない

めざせあのはて

行き着く先を見失わずに進む
途中の困難を乗り越えていく
そうまでして
たどり着く先の先では命が果てる

そもそも
命が果てるときへと向かっている
途中で苦しく感じることも
目指す果てまで楽しむしかない

もしものために

もしもこうなれば、こうする
もしものときは、こうする
もしものことを、もしもと考えていると
もしもが、もしもでなくなる

もしもは
仮に起こるかもしれないことではなくて
もしもについて考えている今のことがら
もしもについて、じっくり考えると
漠然とした不安は消えていく

やるべきことは

今、何をすれば良いのか
ただ一つの正解があるわけではない
避けたいことは
なんとなくしてしまったことで
後悔すること
何をすれば良いのか
明確な答えが見いだせなくても
自分で決断したと言い切れるために
考えに考えを重ねる

それが、今、やるべきこと

ゆるぎないもの

ゆるぎないものは何か

何を守ろうとしているのか
分からないまま
しっかりしようとしても
何から手をつけてよいか分からない

自分の命も、いつの日か絶える
ゆるぎないものは何なのか
今一度
自分自身に尋ねることから
始めてみる

よあけのきざし

何かに向かっていると思えたとき
それが夜明けの兆し

時が進んでいると感じられたとき
それが夜明けの兆し

ここにいて良いのだと思えたとき
それが夜明けの兆し

とりあえず生きていて良いと思える
それが夜明けの兆し

わがみむきあう

最後に向き合うべきは
ほかの誰でもない
わが身そのもの
あれやこれやと考えている自分は
自分の体でしかなく
自分の体がなければ
自分が自分であることも分からない
最後に向き合うべきは
わが身そのもの
死ぬまで自分に向き合い続ける

ーーーーー

関連記事

特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP