なにげないたび


はじめに
『らくがき七文字』と名づけて、
七文字のひらがなにイラストをそえて
日々ブログを更新し続けています。

当初は、まず500枚を目指していましたが、
いつの間にか1000枚を超えました。(←2017年時点)

その中から
『なにげない旅』をキーワードにし、
いくつか選んで、コメントを加えて
取りまとめました。

らくがきは、
何枚集めても落書きですが、
数多くの中から選んで並べてみると、
何気ないメッセージを
伝えられそうです。

ここがはじまり
旅はすでに始まっている
旅が始まる場所は
ここ
旅が始まる時刻は
いま

旅を始める
そう意識するだけで、
なにげない旅が始まる。

まずいきをはく

まず初めにすることは
息を吐くこと
息を吐けば
息が吸える
息を吐かなければ
息が詰まる
踏み出す前に
まず息を吐く

かたづけてみる

なんだか忙しい
なにがなんだか分からない
なにからはじめれば良いのか
分からない

身の回りをかたづけてみる
かたづけ始めてみれば、
あらためて気づくことがある
そうして新たな旅が始まる

にもつまとめる

抱えるものを少なくすれば
自分で持てるものが見えてくる
見えてきたものを仕分ける
見えてきたものを並べる

並べたものから
かばんに入れるにもつを選ぶ
選んだにもつをまとめたら
とびらを開けてでかける

とおいさきみる

どこへ向かえばよいものか
踏み出す先が分からない
あれやこれやと悩んでいても
踏み出す先が決まらない
すぐ先のことは分からなくても
遠い先を見れば
自然に一歩が踏み出せる

どうせやるなら

やるべきこと
やらざるを得ないこと
逃れられないこと
どうせやるなら
やりたくなるようにやる
いつの間にか
やりたいことになる
険しい道を歩く
それでも楽しく感じられる旅

わくわくしよう

わくわくする気持ち
それは
誰も与えてはくれない
わくわくするのは自分自身
わくわくする気持ちで見る

いつのまにか
まわりの風景が
わくわくしたものに
変わって見えてくる

めせんをさげる

目線を下げると見えてくるものがある
遠くに行かなくても
足元を見つめるだけで
新たな出会いがそこに生まれる

目線を下げてみれば
そこに旅の風景が広がっている

すぎるのをまつ

自分が動かなくても
時は過ぎていく
自分が動かないで
時を見送る旅もある

じっとしたまま
過ぎ去るのを待つ
時を見過ごすだけの
旅もある

ためされている

試練を迎えていると感じることがある

誰に試されているのか
自分で自分を試しているのか
試すこと
結果がどうなるか分からないこと
そこに身を任せる

自分で自分を試して
開き直って面白がる

ここをのりきれ

うまくいかなくなったとき
どうしようもないとき
行き詰ったとき
進む道がなさそうなとき

それを乗り切ると
次が見える

あとになって振り返ってみれば
そのときがあってこその今だと思える

つきがみていた

月を見ている
月が見ている
月に自分が映る

ふと
旅の途中であることに気づく

月と向き合うだけで
いまここが旅先になる

とおくにはなび

そこに居合わせなくても
音が届く
遠くの気配に
気持ちが響く

遠いところで起こっていること
ここで感じていることを喜ぶ

よりみちもよし

ふと立ち寄った先で
出会う
予想していない
出会いが生まれる

遠い先の目的地は
その時々でゆれうごく
何が寄り道なのかは
誰にも分からない

ながれしだいで

すべてが自分の思い通りにならない
どうにもならないことにも出会う
ながれしだいで
思いを変える

変わった流れが
自分の思いになる
思い通りになるのではなくて
流れに思いが寄り添っていく

まよってであう

迷い迷って
行き場を失って
どうしていいのか分からなくて
右往左往して

ふと気づけば
迷ったからこその
新たな出会いが
とても身近に
ころがっている

つながっていた

思いがけないことは
いくらでも起こる

あれが
ここにつながっていた
意外なことはいくつもある

何と何がつながるか
分からないこと
予想できない出会い
そのものを楽しむ

ここからみえた

やっとたどり着いた場所
そこから見えた風景
これまで見えなかったもの
そこから見えた

旅の目的
さらにその先に進めば
また
違う風景が見えてくる

ゆるやかなさか

ほんの少しの傾きの
ゆるやかな坂を上り続ける

ゆるやかであっても
歩いている場所は
しだいしだいに高くなる

いずれ
気づけば
思いもよらない
高い場所にたどりついている

ここがきめどき

ここが決め時
そう思わざるを得ないときがある

そこでは逃げない
そこでは避けない
即座に決める

そこが決め時
決めなければ次が始まらない
そういう瞬間がある

さくをこえよう

枠に囲まれている
不自由な枠
とらわれている枠
その枠を囲っている柵に手を掛ける

そして
その柵を越える

柵を越えると
枠の外にわが身が移る

ちずをえがいて

地図を描けば
旅が見える
これまで来た道が見える
まだ見ぬ先も見えてくる

地図は描き変わっていく
地図を描いていくことが
旅そのものになる

しきりなおせる

いつでも
どこでも
仕切りなおせる

すべてを捨てることなく
仕切りなおせる

見方を変えれば
過去は変わる
その気になれば
いつでも 仕切りなおせる

ひざしをよけて

暑い日差しを浴び続けない
日差しをよけて頭を冷やす

暑ささえも楽しめる
暑ささえも喜びになる
暑い日差しをよけて楽しむ
暑い日差しから涼しさを得る

まわりみちする

目的にたどり着くことが旅ではなくて
旅することが目的

その旅に
近道も回り道もない
回り道こそが旅の筋道

ぐるぐる回り
あちこち巡る
回り道そのものを楽しむ

ひいてみてみる

よく見えないときには
近づきすぎずに
身を引いてみる

離れてみれば
そこで初めて
見えてくるものがある
今のことだけでなく
これから先の姿が見えてくることもある

ほんものをみる

ほんものに向き合う
何が本物で何が偽者か
分からなくても向き合う

ほんものに出会う旅
ほんものに触れる旅
ほんものが見えてくる

そして
ほんものを見る目になってくる

きっかけつかめ

旅に終わりはなく
旅は続く

旅で得るものは
きっかけ
そのきっかけは
次の旅先を示してくれる

すべてがきっかけであることを
旅して気づく

さくらほほえむ

語りかければ答えてくれる
話しかければ返してくれる

ここに咲く花は
ただ美しいのではなく
自分に声を掛けてくれている

ああ
ここにいるのだと
その時を感じる

Copyright © 2019 岩崎敏之

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