第2回 木造耐力壁ジャパンカップ

平成11年度 第2回 木造耐力壁ジャパンカップ
(第2回目はオリンピック改め耐力壁トーナメントという名で呼んでいました)

第2回目は、一気に第1回目の2倍となる16体の耐力壁によるトーナメント戦が繰り広げられました。アイデアのみの応募で日本建築専門学校の学生が施工の依頼を受けた数も多く、イベント直前には、会場となる日本建築専門学校では、担当の学生たちが準備で修羅場を迎えていました。まず16体から8体に絞る対戦が丸1日、その後8体のトーナメント戦が2日の合計3日間が費やされました。出場する耐力壁の数が増えた分、さまざまなアイデアにより工夫されたバラエティーに富む耐力壁が、多く登場しました。これまで見たこともない壁が破壊する様子からは、これまで考えたことのなかった事柄をうかがい知ることができました。

前年度許されていた土台下端からのはみ出しを不可とするルールに変更しました。これは、前年度優勝した「地獄の面格子」が、土台の下端に大きく柱の長ほぞを突き出し、その利点を生かした工夫で優勝したものの実際には布基礎の上に据える場合などには使えないであろうという判断から、変更することになりました。この年、第1回目の事例を参考に柱の足元を長ほぞに割り楔を打ち込み、ほぞを台形状に広げるタイプの壁が数体出場したものの、土台の下に突出した部分のないものは、昨年のような性能を発揮することなく敗退することになりました。

また、この年から合板の使用を認めることにしました。世に多く用いられている面材系の耐力壁の出場も認めようということからの変更です。ただし、材積の制限が0.05mと昨年同様に設けられているため、合板を使用して登場した壁も合板に穴が空けられているなど、日常見ることのないタイプのものでした。

昨年度の様子から、この年は、単なる柱の足元の引き抜き勝負とならないように砂袋をぶら下げて、上から荷重を加えることにしたものの、強度部門では、カリンの木の土台を用いたXXX-2(トリプルエックス2)が優勝し、最終的には、やはり足元の勝負となった様子でした。

平成11年度は、次の皆様に後援、協賛賜りました。ここに感謝申し上げます。
(材)日本住宅・木材技術センター・静岡県・富士宮市・静岡県木材協同組合連合会・SBSマイホームセンター(株)・建通新聞社

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