実物大の木造耐力壁を組み立て、足元を固定した状態でどちらか一方の壁が破壊するまで、桁を互いに引き合わせる。
予選を通過した8体の耐力壁による決勝トーナメントを行い、トーナメント戦を制した耐力壁にトーナメント優勝杯を贈ると共に、もっともコストパフォーマンス(注)に優れたとみなさ
れた耐力壁にジャパンカップ優勝杯を贈る。耐力壁は、与えられた条件を満たす仕様の範囲内で、さま
ざまに工夫されたものとする。
(注)木造耐力壁ジャパンカップにおけるコストパフォーマンスの評価として用いる総合評点の算定法
総合評点=(@耐震性評点+Aデザイン性評点)÷(B材料費+C加工費+D施工費+E環境負荷費)
@耐震評点:耐震性の目安となる桁に加えられた荷重と水平変位の関係を示すグラフの面積を50kNmmで除した数
Aデザイン評点:4人の審査員それぞれが、意匠性、機能性、文化性の3項目について各10点、全員の合計120点満点とする。
B材料費:別表1に基づく単価に材積ならびに個数を乗じた価格のすべての使用材料の合計
C加工費:A〜Fまでの合計(型板などの施工のための補助治具も含む)
A:使用する部品数(釘、ビスなどのファスナーを除く)に100(円/個)を乗じた数
B:切断または削り落とした面の数に100(円/個)を乗じた数
C:30mm角穴、直径30mm以下の穴を1とし、穴あけ個数に100(円/個)を乗じた数
ただし、短ほぞの穴の様に突き当たり面がある場合には、その数も加える。
D:幅30mm深さ30mmの溝(長さは不問)1本を1とし、その数に100(円/個)を乗じた数
ただし、突き当りがある場合には、その数も加える。
E:接着剤を使用した場合の接着面積(cm2)に1(円/cm2)を乗じた数
F:金物等についてはオープン販売されていないものとして別表2に従って算出した価格
G:現場施工のための墨付けや位置出しのための印は1点または1本につき30(円/箇所)として算出する
D施工費:会場での施工時間と施工者数を乗じた人工数に5(円/人秒)を乗じた数
E環境負荷費:AとBの合計
A:Bにある@〜Kのグループに会場で分別解体する人工数に5(円/人秒)を乗じた数
B:@からKの材料ごとの重量に、それぞれに掲げた係数(円/kg)を乗じて、それらを合計した数
@国産材、竹 50
A外国産木材 150
B集成材、Jパネル 300
C合板、LVL、OSBなど 600
D鋼材(SS鋼) 2000
Eアルミ、高張力鋼 8000
F土、石 50
Gコンクリート、ガラス、陶磁器類 300
Hボード類 900
I天然素材でできた紙、繊維類 300
Jスタイロフォーム、プラスチック等の石油製品 80000
K@〜Jの相互が分離できないもの くっついた両材の大きい方かつ600以上
1)公示開始 平成15年 7月8日(火)
2)応募締切 平成15年 8月29日(金)17:00(含む参加費振込)
3)書類締切 平成15年 9月16日(火)17:00(必着、FAX可)
4)予選 平成15年 9月、26(金)、27(土)、28日(日)
5)決勝戦 平成15年12月 6日(土)
1)予選 日本建築専門学校 実験室
住所 〒418-0103 静岡県富士宮市上井出2730−5
TEL 0544-54-1541(代表) FAX 0544-54-1405
2)決勝戦 ものつくり大学 建設棟 ティンバー実習室
住所 〒361-0038 埼玉県行田市前谷333
TEL/FAX 小野研究室 FAX 03-564-3855(直通)
NPO法人 木の建築フォラム
〒104-6204 東京都中央区晴海1-8-12 オフィスタワーZ 4階
(株)日本建築センター内
TEL 03-5144-0056
FAX 03-5144-0057
E-mail:office@forum.or.jp
参加費振込先
銀行名:埼玉りそな
支店名:大手町中央(店番号:756)
口 座:普通 0003332
口座名:(特非)木の建築フォラム/トクヒ)キノケンチクフオラム
1)応募用紙の入手 木の建築フォラムのトップページからリンクしている公式ホームページより応募用紙等をダウンロード、もしくは、木の建築フォラムに直接、問い合わせいただき、FAXまたは郵送にて入手する。
2)応募 参加費を指定口座に振り込むと共に、応募用紙に必要事項を記入し、8月29日(金)17:00までにNPO法人 木の建築フォラムに提出する。(FAX、E−mail可)申し込み受付順に予選の希望日時を優先して決定する。
また、応募多数の場合により応募耐力壁のすべての出場の受付困難となった場合には、受付順に出場が優先されるものとする。
4)予選 予選当日までに図面どおりの耐力壁を製作するための材料を搬入し、当日組み立てる。
5)決勝戦 予選の上位8体は、再度、製作の上、当日組み立てて、決勝トーナメント戦に出場する。
耐力壁の性能評価法に従い算出される壁倍率の試験成績書の発行を希望する場合は、参加耐力壁1体につき ¥50,000
壁倍率の試験成績書の発行を希望しない場合は、参加耐力壁1体につき ¥10,000
応募締切期限までに、下記指定振込先へ入金する。
なお、耐力壁の材料費、製作費、搬入費用は参加者負担とする。
1)全体 土台下端から桁上端までの高さを3000mm、柱の芯々910mm幅の耐力壁に、予選では片側のみ、決勝では左右両側の芯々910mm離れた位置に柱を立てたものを1体の耐力壁とする。
2)各部寸法
@柱および土台の断面 1辺が100mm〜120mmの範囲内に納まる長方形断面(正方形を含む)
A桁断面 せい(高さ)を必ず210mmとし、幅は100mm〜120mmの範囲内に納める。
B桁および土台長さ 予選時:1820mm+柱両側芯から350mmの出=2520mm
決勝時:2730mm+柱両側芯から350mmの出=3430mm
C柱外側への突出 柱両脇からの貫やほぞなどの突出は、左右それぞれ100mm以内とする。
D上下への突出 外枠の上下には、貫やほぞなどを突出させないものとする。
E耐力壁の厚さ 耐力壁の厚さは、最大140mmとする。
3)使用材料
@枠材は木質材料とする。(エンジニアリングウッド可)
A枠材以外の補強材に用いる使用材料については制限なしとする。
4)その他 土台にはその芯に、柱芯から壁体の外側に150mmの位置に3(予選)ないし4(決勝)箇所の位置に径16mmのボルト1本ずつで鉄骨の治具に留めつける穴を事前に空けておくものとする。
1)参加者は、土台、柱、桁、その他水平耐力抵抗要素として用いるものなど、すべての材料をばらした状態で会場に搬入する。
2)指定場所において、スタートの合図と同時に組み立てを開始する。
3)組み立てる人数の限度は5人とし、途中交代等は認めない。
4)組み立て時間の限度は1時間とし、時間内に組み立てが終了しない場合には失格とする。なお、遅刻などで事前に指定した予定開始時間を過ぎて開始した場合には、1時間を待たずに予定終了時間までを施工時間の限度とする。
5)組み立ては、基礎を想定した鉄骨に土台を緊結するところから開始し、壁を立てた状態にする形で行う(片面に単管足場、反対側は脚立2台、柱の倒れ止めに仮筋かいを打てるような直交土台をこちらで用意する)。
組み立て開始から15分後の時点で全ての柱と桁が組上がっていなければ失格とする(いったん組み立てた柱や桁は持ち上げたり外したりできないものとする)。
6)組み立て人数と組み立て時間を掛け合わせた数を計測、記録する。
7)耐力壁を1体ずつ、土台を固定し、桁(全面開口の側)を油圧ジャッキで破壊するまで水平に引き、耐震性の目安となる荷重変形関係を示すグラフの面積を計測、記録する。
8)計測後、決められた区分に従い、分別解体し、施工時間と同様に解体時間を計測する。分別解体後は区分材料ごとの重量を測定する。解体は、土台、横架材、柱、耐力壁内部に分けること。解体時に電動工具の仕様は可とする。
9)総合評点を計算し、総合評点の高い上位8体が決勝トーナメントに進出する。なお、この順位に応じて決勝トーナメントの組み合わせは決定する。
1)決勝に進出した場合には、予選の耐力壁に若干の改良を加えることができる。ただし、耐力壁の基本デザインを変更することは不可。接合部に限り改良を認める。
2)組み立てまでは、予選と同様の形で行う。
3)組み合わせに従って、2つの耐力壁同士を対戦させる。土台を固定して並べた2チームの耐力壁の桁同士の間にジャッキを装着し、そのジャッキを縮めて引き合わせる形で行う。
4)破壊した壁は敗者となり、耐震性の目安となる荷重変形関係を示すグラフの面積を計測、記録する。
ただし、破壊せずに互いの壁頂部の水平変位の合計が500mmに達した場合には、その水平変位が大きい方を負けとする。
5)勝ち進んだ壁は、前の対戦で引かれた側と逆側を引かれる形で対戦する。
6)敗退した壁は、予選と同様に分別解体し、解体時間および区分材料ごとの重量を測定する。
1)トーナメント優勝:決勝トーナメントを制した壁 優勝杯ならびに副賞3万円
2)ジャパンカップ優勝:総合評点の最も高い壁 優勝杯ならびに副賞10万円(指定性能評価機関での耐力壁面内せん断試験を受ける場合には、20万円)
3)部門賞
@耐震部門:耐震評点の1番高い壁 トロフィーならびに副賞1万円
Aデザイン部門:デザイン評点の1番高い壁 トロフィーならびに副賞1万円
B加工、施工部門:加工費+施工費の1番低い壁 トロフィーならびに副賞1万円
C環境部門:環境負荷費が1番低い壁 トロフィーならびに副賞1万円
以上