木造耐力壁ジャパンカップ 平成14年度 募集要項

平成14年度 木造耐力壁ジャパンカップ募集要項

1.概要

実物大の木造耐力壁を組み立て、足元を固定した状態でどちらか一方の壁が破壊するまで、桁を互いに引き合わせる。予選を通過した8体の耐力壁による決勝トーナメントを行い、総合的に最もすぐれた耐力壁に優勝杯を贈る。耐力壁は、与えられた条件を満たす仕様の範囲内で、さまざまに工夫されたものとする。


2.日程

1)公示開始   平成14年 5月30日(木)
2)応募締め切り 平成14年 8月23日(金)17:00(必着、FAX可)
           ただし、製作依頼の場合 7月19日(金)17:00(先着8体)
3)予選     平成14年 9月28日(土)、29日(日)
4)決勝戦    平成14年11月 9日(土)(予定)


3.開催場所

1)予選  日本建築専門学校 実験室
       住所 〒418-0103 静岡県富士宮市上井出2730−5
       TEL 0544-54-1541(代表) FAX 0544-54-1405(代表)
 2)決勝戦 岐阜県立森林文化アカデミー
       住所 〒501-3714 岐阜県美濃市曽代88
TEL 0575-35-2525(代表) FAX 0575-35-2529(代表)


4.応募受付先および連絡窓口

木構造振興株式会社 TEL 03-3585-5595  FAX 03-3585-5598
            住所 東京都港区赤坂2-2-19 アドレスビル2階
            Eメールアドレス tairyokuheki@mokushin.com


5.応募および参加手順

1)応募  ホームページから印刷または郵送にて入手したエントリーシートに、耐力壁の図面や仕様、その他、必要事項を記入し、8月23日(金)17:00までに木構造振興株式会社に提出する。(ただし、製作依頼の場合の期限は7月19日とし、この場合、先着8体のみの受付とする)
2)予選  予選当日までに図面どおりの耐力壁を製作するための材料を搬入し、当日組み立てる。
3)決勝戦 予選の上位8体は、再度、製作の上、当日組み立てて、決勝トーナメント戦に出場する。


6.参加費用

参加耐力壁1体につき、¥10,000
申し込み後、直ちに、下記指定振込先へ入金する。
 あさひ銀行 赤坂支店 普通 1320900
      木造耐力壁ジャパンカップ代表


7.材料費および製作費

耐力壁の材料費、製作費、搬入費用は参加者負担とする。
    *なお、参加者が耐力壁の設計のみ行う場合、実費を負担し材料調達および製作の依頼を先着8体のみ受け付ける。その際、参加者が施工者に対して見積もりに応じた金額を支払うものとする。なお、指定された材料が入手困難な場合は、参加者が手配することを原則とする。(応募用紙に明記のこと)


8.耐力壁の仕様(最終ページに参考図を掲載)

1)予選は、下の表の寸法に従って製作された1枚の耐力壁で行う。
決勝は、2枚の耐力壁を中央で桁を接合し一体化させた、壁−開口−壁(柱4本の外側同士の柱間が2730mm)で行う。
部位 寸法(mm)
柱間 910 (芯々)
土台−桁間 2730(芯々)
柱、土台断面 120角
桁断面 120×210
桁の全長 1800
桁の外側への延長 200 (柱芯から)
土台全長 1400

2)枠材(柱、土台、桁)を含む使用木材すべての重量に使用金物重量の20倍を加えた合計が120kgfを超えないものとする。なお、重量は当日の組み立て前に計測し確認する。
5)構造材として使用できる材料は、木材およびSS鋼同等品の金属のみとする。
6)構造材として使用する主要木材は、国産材針葉樹とし、集成材などのエンジニアリングウッドの使用は不可とする。(ただし、桁についてはベイマツなど国産以外の針葉樹の使用可、合板は以下の条件付で使用可)
7)合板や板材を構造材として使用する場合、その短辺を300mm以下とする。
8)木栓や楔の材種は、一般に流通しているものを使用する。
9)接着剤や粘着テープなど、木材・金属類以外の補助材は一切使用できない。
10)柱両脇からの貫やほぞなどの突出は、左右それぞれ100mm以内とする。
11)外枠の上下には、貫やほぞなどを突出させないものとする。
12)耐力壁の厚さは、最大140mmとする。
13)土台は、柱芯から壁体の外側に150mmの位置2(予選)ないし4(決勝)箇所の土台芯に穴をあけ、径16mmのボルト1本ずつで鉄骨の治具に留めつけるものとする。


9.対戦ルール

1)参加者は、土台、柱、桁、水平耐力抵抗要素(木材だけの部分であれば事前に組み立て可)、および金物をばらした状態で会場に搬入する。
2)指定場所において、スタートの合図と同時に組み立てを開始する。
3)組み立てる人数の限度は5人とし、途中交代等は認めない。
4) 組み立て時間の限度は1時間とし、時間内に組み立てが終了しない場合には失格とする。なお、遅刻などで事前に指定した予定開始時間を過ぎて開始した場合には、1時間を待たずに予定終了時間までを限度とする。
5)組み立て時には、最初に土台下端に基礎を想定した角材を緊結する形で行う。
6)組み立て人数と組み立て時間を掛け合わせた数の少ない壁を上位として、現場施工性の順位をつける。
7)予選では、耐力壁を1体ずつ、土台を固定し、桁を油圧ジャッキで破壊するまで引く。耐力の高い壁を上位として、強度の順位をつける。さらに、荷重変形関係を示すグラフの面積の大きい壁を上位として耐震性の順位をつける。
8)現場施工性、強度、耐震性の3つの順位の合計の小さいものから上位8体が決勝トーナメントに進出する。決勝トーナメントの組み合わせは、事前に決めておく順位に応じた組み合わせとする。
9)決勝トーナメントに持ち込む耐力壁は、予選の耐力壁に若干の改良を加えることができる。ただし、耐力壁の基本デザインを変更することは不可。接合部に限り改良を認める。
また、左右の2枚の壁は中央の開口を挟んで原則として左右対称であること。
10)決勝トーナメントでは、2チームの耐力壁同士を対戦させる。土台を固定して並べた2チームの耐力壁の桁同士の間にジャッキを装着し、そのジャッキを縮めて引き合わせる形で行う。
11)勝敗は、先に破壊した方を負けとする。ただし、破壊せずに互いの壁頂部の水平変位の合計が500mmに達した場合には、その水平変位が大きい方を負けとする。
また、勝ち進んだ耐力壁は、次の試合では逆向きに引くように設置する。
12)決勝においても予選同様会場で組み立て、現場施工性を競うものとする。


10.表彰

1)部門賞 決勝トーナメントに進出した壁の中から、各部門での1位の壁に授与される。
(1)強度部門 決勝戦の勝者を1位、敗者を2位、2回戦進出者の耐力の高い方を3位、低い方を4位とする。さらに1回戦敗退者において、耐力の高い順に以下順位をつける。
(2)耐震部門 すべての対戦時に荷重変形曲線を記録しておく。強度部門の優勝者については、さらに単独で破壊試験を行い、荷重変形曲線を記録する。破壊した時の荷重変形曲線において250mm変形時までに囲まれた面積が大きいものを上位として順位をつける。
(3)現場施工性部門 組み立てに要した人数と時間を掛け合わせた数の小さいものを上位として順位をつける。
(4)デザイン部門 耐力壁をそのまま‘あらわし’で用いてもインテリアとして美しく、何らかの追加的な機能を持たせられている提案がされているものを上位として順位をつける。
(5)技術開発特別賞 アイデアが独創的で木造建築技術の発展に寄与すると思われる壁に授与する。

2)総合優勝(木造耐力壁ジャパンカップ優勝)
(1)から(4)までの4部門の順位の合計が一番小さい壁に木造耐力壁ジャパンカップ優勝を授与する。


11.応募の際の記載事項

1)応募団体または個人名(正式名称でなくても可)
2)応募者団体代表者または個人の連絡先
(住所、電話番号、FAX番号、Eメールアドレス) 
3)製作依頼の有無
4)耐力壁の名称
5)耐力壁の図面および仕様に関する事項


→壁の基本形状の図のPDFはこちら→
→皆様から寄せられたご質問とそれに対する回答はこちら→

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